子どもが2、3歳になると検討し始める「習い事」。
今回は子どもの習い事について、私個人が考えていることを書いてみたいと思います。
習い事って、積極的にたくさんさせている家庭もあれば、そんなにさせていない家庭もあって、考え方が色々で、なかなか自分の考えって面と向かって表明できることが少ないのでここで書いてみたいと思います。
習い事を「させられていた経験」が忘れられない
みなさん習い事って、何個くらいしてますか?私の周りには3~4個している子が一番多い気がします。
うちは、長女1個、次女1個です。
次女は2歳だからまあ良いとして、長女の習い事、少なっ!って感じですよね。
私は習い事に関して「本人が嫌な習い事はさせない」というのをモットーにしています。
「主体性無き活動にめざましい成果なし」という考えが根底にあって、自分が楽しいと思っていないことをする時間、強制的にやらされてる時間、それがストレスになるような時間て、基本的にプラスにならないと思っているんです。
その考えの原因になったのが、自分が子どものころやっていた習い事の経験です。
私が小1の頃、両親は私に2種類の楽器を習わせ始めました。
かなり高価な楽器を買って家に置き、両親は「将来は音楽家」だと期待。最初は楽しかったものの、楽器って、家で練習が必要なんですよね・・・
うちの両親はどちらの楽器も自分では弾けなかったので、育っていく中で楽器に親しむこともなく、ただ、練習しなさいと言われる毎日。
私はそれほど楽器に興味がなかったのでどんどんめんどくさくなり、先生にも呆れられ、大好きだった絵を描く時間が奪われるのもストレスで、小3くらいには楽器へのモチベーションは全くなくなりました。
でも両親は、高い楽器を買っているし期待することをやめられずにいました。
親に、「君がもっと高い楽器が必要なら、この家を売ってでも買ってあげるからね」と言われたときは、世の中に私のことをこんなに理解していない人間がいるのかと、耳を疑ったのを覚えています。
1種類の楽器は小4で泣いてやめ、もう一種類は小6まで続けていたのですが、突然アホらしくなり、母親に辞めたいと切り出すと、あっさり「いいわよ」という返事で辞めることになったのでした。
その時の解放感といったら・・・。
「やりたくない習い事にかけていた時間」は本当に人生の無駄だったなと今、思います。あの時間を何かもっと自分が取り組みたいものに向けられていたら・・・。ストレスやプレッシャーのない日々をおくれていたら・・・。
そんな経験から、自分の子どもが産まれたら絶対に、本人の意に沿わない習い事はさせないと決めていました。
合わない習い事は辞めさせても良い
それでもやはり、どんな習い事をさせるかは「親の意向」で決まるんだなと、子どもを持ってみてつくづく感じています。
私も、長女に最初に習わせたのは自分が感銘を受けた、堂具館の「WAKU-BLOCK」という積み木が習える、創作教室でした。
私は和久さんの本を読んでこの積み木を使った教育を受けさせたいと思い、自宅近くの教室を探して長女が4歳の時に体験に行きました。
もともと、新しい場所や人がとても苦手な長女。
体験時、他の子はいなくて両親と先生に囲まれていたのですが、それでも緊張しながらやっていました。ちょっと表情が硬いのが気になりましたが、その習い事にとても興味があった私は、入会を選択したのです。
でも・・・。
普段の教室は親は入らず、子どもだけで入るのですが、泣いて私にしがみつき、まったく入れない。結局私と一緒に毎回入ることになってしまいましたが、数か月通ったときに、活動中に泣き始め、途中退室する事態に。
そこで娘とはじめてちゃんと話し合い、彼女の「やりたくない」を受け入れて、退会することにしました。そして、「習い事は、あなたが心からやりたいと思うものだけにする」と約束したのです。。
次女の場合は別の記事に書いたように、モンテッソーリの教室に楽しく通っています。習い事がストレスだと、本当にもったいない時間の使い方になってしまいますが、楽しく主体的にやれれば、すごく本人の力になるものなのだと実感しています。
やりたくない、でも親に言えない、という子ども
仕事で習い事の教室の先生と話したり、会社がやっている習い事の運営に関わったりしていると、ちらほら聞くのが「習い事が負担」という子どもからの声です。
学校が終わった後、一つ習い事をこなしてから、次の習い事に来た時に漏らす言葉「もう疲れた。やりたくないよ。でも親に言ったら怒られる」
土曜日なんかは、習い事のはしごで、お昼を車の中でかきこむような子もいるようです。
そういう過ごし方をしている親御さんがこのブログを読んだら、気分を害されるかもしれません。
家庭にはそれぞれ方針があるので否定するわけではないのですが、子どもの気持ちや、負担になっていることって本当に親御さんはわかっているのかな?と思うことが多々あります。
実際私の周りでも、3歳くらいの小さいときに一日に習い事を2個詰め込んで、移動や食事を急いでこなしていたけれど、すぐ子どもが根を上げてしまった、というのは実際にありました。
素直に辞めたいといえればまだ良いのでしょうが、期待に応えようと頑張ってしまったり、諦めて従っていたほうがラクだなんて思ってしまった場合は、もはや習い事の効果なんてないんじゃないかと思うのです。
無理していないか?子ども本人の様子をよく見てあげたい
親は、子どもに「こうなってほしい」と願うばかりに、いつしか「理想の子ども」を頭の中に作り上げてしまい、そうならない我が子にヤキモキしてしまうことが本当によくあると思います。
でもそれって、見えているのは「理想の誰か」であって、「本当の子どもの姿」ではないんですよね、きっと。本当に目の前の我が子は、今人生を楽しんでいるだろうか?この活動が意味のあるものになっているのだろうか?
そういう視点を持ちながら、子どもが習い事に取り組む姿を見守っていきたいと思うのです。