「勉強がこの世で一番嫌い」と言われた夜~「私、宿題やる」に変わった2日間の記録

aria

日能研の新小4クラスが始まって1か月。
待ち受けていたいくつもの難局の中からエピソードを一つご紹介します。

目次

「勉強がこの世で一番嫌い」発言

日能研の新小4クラスが始まってから約1か月。

授業は休まず行っていた長女さみなですが、毎週末続くテストと、量が多くて難しい宿題に少し疲れがたまってきた頃、その夜はやってきました。

日能研は2週間に一度、週末に確かめテストがあります。その日は翌日が確かめテストというタイミング。

しかしこの時は2週間ぶりのテストではなく、1週間前に模試を受けていたため、3週連続のテストの前日という日でした。

宿題がまったく終わっていないさみな。

夜の7時ごろに、なんとか算数のテキストを開かせ、一緒に取り組もうとしはじめましたが、明らかに最初からやる気ゼロ。数問解いたところで、さみなが大声で叫びました。

「テストなんか受けない!勉強がこの世で一番嫌い!!!」

そういってテキストを放り出し、寝室へ。

私は茫然・・・。

さみなから出たその発言に瞬時に自信の責任を感じ「なんてことを言わせてしまったんだ・・・」「こんなに頑張って関わってるのに全く良い方向に向かってない」と絶望しかけました。

が、ここは、学んだコーチングを今こそ生かすべきときです。

さみなの本心を聞いてみることにしました。

質問することで見えた本当の気持ち

さみなの本当の気持ちが理解できるように、コーチングを意識して共感や承認を入れながら、少しずつ質問をしていきました。

aria

明日、テスト行きたくないの?

さみな(9)

行きたくない。時間の無駄。良い点が取れたって、嬉しいことなんか一つもない。いつも塾とテストの時間、我慢してる。

aria

わかった。明日のテスト、行かなくていいよ。
ママ、先生に伝えておく。

さみな(9)

・・・ほんとにいいの?

aria

うん、いいよ。1回くらい飛ばしても大丈夫。
塾自体は続けられそう?
もう辞めたいの?

さみな(9)

・・・・。でもそれだと、勉強遅れちゃう・・・(涙声)

aria

そんなにストレスだったら、無理して受験することもないんだよ。
どうしてもしろって思ってないから。

さみな(9)

・・・・。でも、中学受験しなかったら高校受験と大学受験しなきゃいけないんでしょ?

aria

うん、まあ大学受験はどっちにしろすることになると思うけど・・・
勉強はこれからずっと頑張らないといけないよ。

さみな(9)

・・・・。中学受験する。

aria

そっか。
別の塾に変えても良いんだよ?
個別指導のところとか。

長女(9)

個別なんか絶対いや。日能研でいい。

aria

わかった。
まあ、もっともっと厳しくて難しい塾もいっぱいあるからねぇ・・・

さみな(9)

日能研だってキツいよ・・・
夜だって遅くなるし・・・

aria

そうだよね・・・
大変だよね。
とにかく明日のテストは行かなくていいよ。
2週連続でテスト頑張ったし、体休めよう。

さみな(9)

うん・・・

この日の会話は、こんな感じで終わりました。

「勉強がこの世で一番嫌い」と言っていた裏には、中学受験を頑張りたい気持ちと、勉強が難しく、スケジュールも急に大変になってしまった中での疲れと葛藤があったのだと思います。

本来コーチングでは、「じゃあ、どうしていこうか?」と最後は行動計画につなげていくのですが、この日はそれはせずに、とにかく長女の気持ちを落ち着けて、ストレスを少しでも軽くすることに徹することにしました。

「私、宿題する」発言が出た

テストに行かないことで心が軽くなったさみな。夫にも事情を理解してもらい、翌日は一日家族でピクニックを楽しみました。

その夜のことです。

夫から

「さみなが、“あした私、宿題する”って言ってるよ」

との発言が!

テストを休ませてもらったことや、気持ちをわかってもらったことで安心したのか、やる気を取り戻すことができたようでした。

そしてその宣言通り、翌日は夫とカフェで4時間かけて宿題を完了させました。

じっくり取り組んだことで理解も深まったよう。カフェといういつもと違う空間で勉強したことも、楽しい体験だったようでした。

コーチング的な関わりをして、初めて目に見える効果があったと思える出来事でした。

聴くことで本心が見えてくる

「勉強がこの世で一番嫌い」というのは衝撃発言でしたが、よくよく気持ちを確認してみると、それは本心ではなく(勉強は本当に好きではないかもしれないですが)様々な事情から飛び出してしまった言葉であることが、話を聴くことでわかりました。

コーチングで最も大事なのはまず「話を聴く」こと。

共感や承認を入れながら、まずは聴くことで、相手が本当の気持ちを話してくれ、前向きな気持ちを引き出すサポートをすることができます。

ちなみに「きく」には、「聞く」「聴く」「訊く」の3つがあり、今回は質問するという「訊く」と、関心を持って「聴く」の2つを意識して使いました。

受験勉強・・・。これからも難局が待ち構えていると思いますが、コーチングのスキルを活用して関わっていってみたいと思います。

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