しつけは厳しく?ゆるく? 我が家の場合

しつけ

2~3歳のお子さんをお持ちのママさんは、だんだんと子どものしつけについて悩んでくる時期なんじゃないかと思います。

今回は、しつけについてのヒントになるよう、オススメ本と、私個人の体験談を書いてみたいと思います。

目次

しつけに悩んだら読むべき本

子どもの困った行動に悩み始めたら、ぜひこの本を読んでみてください。

「しつけをやめる」というキャッチ―なタイトルなのですが、育児放棄をせよと言っているのではなくて、親はしつけに対して厳しく考えすぎずに、その子の発達に合わせて、伝えたいことをきちんと伝えていきましょう、という本です。

2~3歳は、厳しく言ってもムダ!

この時期見えているのは「自分」だけ

この本の内容を参考に、年齢や状況でどんなしつけをすれば良いか書いてみますね。

まず、自我が芽生える2,3歳で、困るのはこんなところではないでしょうか。

  • おもちゃを貸すことができない
  • ご飯を食べない、好きなものしか食べない
  • 公共の場で騒いでしまう
  • ごめんなさいが言えない
  • 歯磨きできない、お風呂に入れない

私も経験あります。スーパーでひっくり返って泣きわめき、何も買えずに出てきたとか、食事の前に甘いお菓子をどうしても食べたがるとか。

今、次女に関しては絶賛「歯磨きイヤイヤ期」で毎日格闘です😂

子どもの困る姿があるから、「周りに迷惑かけないように」「ちゃんとした子になるように」と、しつけを頑張ってしまうと思うのですが、2~3歳の子には、「自分」しか見えていません。好奇心に満ち溢れ、「自分がこうしたい!」という自我が芽生え、本能の赴くままに行動しています。他人の気持ちがわかるのも、もう少し後になります。

そういう発達段階のときに、「こうしないとダメでしょ!!」と厳しくしつけてもムダであり、むしろ愛着形成や信頼の悪影響が出てしまいかねません。

親がうまく気持ちをそらせてあげたり、他の記事で書いた「受容」の関わりをして、普段から満たされた状態を作っておくことで、親子がお互いにストレスを抱える時間が少なくなるんじゃないかなと思います。

↓受容についての記事はこちら↓

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絶賛イヤイヤ期の次女への対応

次女は今、絶賛イヤイヤ期で、前述したように特に歯磨きに苦労しています。お風呂も嫌で、テコでも入らない!というときもしばしば。ご飯はまだあまり好き嫌いなく食べますが、お菓子も大好きで、どうしても食べないと気が済まないときもあります。

私の場合は、しつけのハードルをゆる~くしているので、どうしても歯磨きやお風呂を嫌がるときは、「今日はやらなくていいよ」と飛ばしてしまうときもあります。(歯磨きはほんとに毎回嫌がるので、うんざりすることもしょっちゅうですけどね😅)

ご飯も、いつも食べているなら、時々甘いものを食べたい欲求を満たしてあげるのはOK。きつく叱ることはめったにしなくて、危険なことをしそうなときにちゃんと伝えるくらいです。

おもちゃを貸せない問題について

よく出てくる「おもちゃ貸せない」問題ですが、私は、夢中で遊んでいる時に他の子に「貸して」って言われても、無理に貸さなくて良いと思っています。だってその子の「遊びたい気持ち」は、どうしたら良いのでしょう?

児童館などで「貸して」の事態が発生したときは、「今使ってるから、ちょっと待っててね」と相手の子に伝えて、我が子が少し満足したかな?というタイミングで、他の遊びに気をそらせて、無理なく譲るようにしています。すまなそうにしているお母さんには、ニッコリ微笑むだけです。

4~5歳、小学生になったら、理由を伝える

だんだんと周りが見えてくる時期

4~5歳になると、少しずつ周りの状況が見えてきて、自分をコントロールすることができるようになってきます。ほんとに、少しですけどね(個人差もあると思います)

この時期悩むのはこんなところでしょうか。

  • 片付けできない
  • 挨拶できない
  • きょうだいげんか
  • 乱暴
  • 公共の場でのマナー

うちの長女もいまだに片付けはできません。学習机は正体不明の何かで埋め尽くされているので勉強は食卓でやってます。挨拶もはずかしくてできないことも多いですし、マンションなので階下に音が響かないように毎日「静かに!」と言ってます。

でも2~3歳の頃に比べると、確実に言葉で理解ができるようになりますし、その時の状況がわかるようになったり、時間の感覚もついてきて、「少しの間静かにしていよう」といったことができるようになってきます。

長女のしつけで心がけたのは、「言葉」と「態度」

長女が4歳くらいになる頃からは、とにかく伝えたいことは言葉で伝えることを心がけてきました。ママがしてほしいこと、してほしくないこと、なぜそう思うのかの理由。

たまに、本当の理由ではなく、うまくごまかしたり誘導して子どもに伝える人もいますが、私はそれが苦手で、いつも直球で話をしていました。それではうまく行かなくて、説得が長引くようなこともたくさんあったのですが、でもいつか絶対、分かってくれる日がくると信じてそんな形で過ごしてきました。

結果として、時間がかかってもいつも正直に話をしていたことは良かったと思っています。今、長女はとても素直で良い子に育っているからです。規則正しい生活もできていて、好き嫌いはありますが食事はちゃんと取るので体力もあります。私との信頼関係も築けていると思います。

何より、「なぜ規則正しい生活をした方が良いのか」「なぜ野菜を食べる必要があるのか」「なぜ友達を傷つけることを言ってはいけないのか」など、しつけによって教えたかったことをもう自分で理解しています。

親によるしつけももちろん必要ですが、保育園や学校など、色々な場所での勉強や体験が、その成長につながっているんだろうなと思います。もちろん、まだまだ大人のようにできないことはいっぱいありますが、これからできるようになっていくと思うので、心配していません。

年齢が上がるにつれ、大人がごまかしたり、誘導しようとしていることは子どもは見抜いてしまうと思うのです。それは親子の信頼関係を崩してしまいます。たとえ子どもでも、相手への誠実さを忘れずにいるのが一番良いしつけなのではないかと思うのです。

周囲の視線が厳しいから、悩む

最近は「しつけができない親」という、親にとってなんとも残酷な目線が話題になってしまっているようですね。

騒がない、挨拶できる、食事を残さず食べる・・・。

どれも子どもの本来の姿と真逆の姿ですよね。子どもとその親に向けられる視線が本当に冷たいなと思います。もっと周りがおおらかだったら、こんなにしつけに悩まなくても良いのに。

今の日本においては「こういう人が素晴らしい」という型が決まってしまっているから、「そうならない我が子」「そう育てられない親の私」「非難される私」に悩んでいるんですよね。

でも、「こういう人が素晴らしい」という姿は、国や時代によって変わります。アメリカでは授業中、空腹だと集中できないからお菓子を食べてもOKだし、「ただいま」「おかえり」などの挨拶も日本ほど重視しないそうです。

日本でも、昔子どもが家庭の労働力だった頃は、食事の前に手を洗わなくても怒られなかったけど、使った鍬を洗っておかなかったらひどく怒られたとか・・・。

「しつけ」は、国民性や時代背景が色濃く反映されるものなんだなと思います。

自分の子どもに本当に伝えたいことや、身に着けてほしいことって何なのか。周り基準じゃなくて、自分基準で考えられるようになりたいなと思います。

過剰なしつけの悪影響が気になる

色々と普段から小言は言っている私ですが、気を付けているのは「過剰なしつけにならないようにする」です。

私は子どもを産む前からずっと、親の過剰なしつけや過干渉がもたらす悪影響について関心がありました。

私自身が、親からの期待や、子どもをコントロールしたいという気持ちを感じながら育ってきた自負があり、大人になってからアダルトチルドレンだと気づいたからです。

私の場合は小さい頃の「しつけ」というより、小学生以上からの教育や生活に関する期待や制限を窮屈に感じてきて、大人になるにつれ親への信頼を失ってしまったので、自分の子どもが産まれたら、子どもの気持ちを理解して寄り添い、自分の理想を押し付けないように気を付けようと思っていました。

なので、少年犯罪や少女の自殺未遂などのニュースを見ると、つい「ああ、この子は親との関係が辛かったのかもしれないな」という視点で見てしまいます。

子どもからしたら、親は圧倒的権力者であり、どうやっても逆らうことはできない存在です。そして一番自分を愛してもらいたい存在でもあります。

そういう存在から、いつも叱られ、正され、やりたいことを制限されたり、自分ではどうにもできない性格や性質を否定され続けたら・・・。

ストレスをぶつける先がどうしても必要になることは明らかです。

なんで生きているのか、わからなくなってしまっても不思議ではありません。

しつけの悪影響について書いた本

しつけについての悪影響について知ることができる本をご紹介します。

1冊目はこちら。

この本では、熱心なしつけが不登校やひきこもり、いじめ、非行などを引き起こしていると具体的な例を挙げて説明しています。

読むと、過剰なしつけに走ってしまうのは、その母親や父親が置かれている環境や、育った背景が影響しているというのが良く分かります。親のその親、そのまた親というふうに、連鎖しているんですよね。

自分が今、子どもに過剰なしつけをしてしまっていないか悩んでいる、もしくは自分がされた過剰なしつけについて思い出して苦しくなってしまう、という方は、ぜひこの本を読んでみてください。

続いてもう一冊。

これは、日本の家族が行ってきたしつけの歴史を書いた本です。時代によって社会に求められることってこんなに変わるんだな~と分かります。

私は社会学部出身で、現代史や家族の話に興味があるので面白く読めたのですが、ちょっとマニアックな本なので、ご興味のある方向けです😅

まずは「生きるって楽しい」と思ってほしい

私が娘を産んでまず願ったのが「この世は生きるに値する」と思って生きてもらいたいということでした。

私自身が、小さいころからあまり自分の心の内を出すことができず、抱え込みがちな子どもでストレスが多かったので、自分の子どもたちには思い切り「生きること」を楽しんでほしいと思っていました。

先日外食した際、隣のテーブルで、野菜を食べないことをおばあちゃんにずっと怒られている女の子がいました。

「おばあちゃんが小さい頃は全部食べないと席立たせてもらえなかったんだから!!」

女の子は何て言っていいのかわからない様子で、でも野菜は苦手で・・・という悲しい表情で黙っていました。

私はもう、そのシーンに胸が締め付けられてしまうんです・・・。その女の子にとって、その食事の場は決して楽しくないでしょう。大げさかもしれないですが、そういうことの積み重ねが、生きづらさにつながっていってしまう気がしてならないのです。

価値観は本当に人それぞれですが、しつけを始めようと考えている方、うまくいかなくて悩んでいる方はぜひご紹介した本を参考にしていただけると嬉しいです😊

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